MJG島根‐広島鯉城クラブ MJG島根は4回表、5番今福が左翼に2打席連続となる2ランHR
10‐4とリードを広げる。 写真:HRを放った今福
【評】
4月9日、MJG島根は、カーター球場(広島・三次市)で広島鯉城クラブと対戦し13‐6で勝利した。点を取っては取られる悪循環。MJG島根は4‐4で迎えた4回表、2本のホームランを含む4安打、打者一巡の猛攻で6点を挙げ10‐4とすると、その後も攻撃の手を緩めず6回、8回に追加点を挙げ逃げ切った。好調な打線はホームラン4本(今福2本、日向、神田各1本)を含む15安打。一方、広島鯉城クラブも9安打6得点。MJG投手陣は3人(安達、三角、伊本)の継投で広島の攻撃を凌いだ。
3回表 二死1塁・2塁で左翼にスリーラン①本目
4回表 二死1塁で左翼にツーラン②本目(2打席連続)
今福のバットが止まらない。前の試合(対岡山大:3月19日)で初本塁打を含む2安打と打撃をアピールしたルーキーが、2打席連続本塁打を含む4打数4安打5打点の大暴れ。「打順が5番に上がったので積極的に行きました」と2打席目の初球のストレートをしっかりととらえ左翼に1本目(スリーラン)。2本目はツーボールから強振。レフトフライかと思われたが風に乗りフェンスオーバーのツーラン。3打席連続の期待が高まった4打席目は死球で出塁し、最終打席は本塁打こそ生まれなかったものの左前に鋭く弾き返した。「信じられない」と首をひねった三原総監督だが、MJG打線に「頼もしい核」ができたのは間違いない。
MJG島根‐広島鯉城クラブ 4回表二死から3番・神田が右翼へソロホームラン
「バットの先だったので、フェンスに当たるかなと…」神田の右翼への一発でMJG島根は8‐4とリードを広げた。しかし、「サインミスがあったので…」と神田の表情は冴えなかった。初球、三塁走者の三原(良)がスタートを切ったが神田は中途半端なバントの構えから見送り(判定は空振りストライク)、三原が三本間で挟まれタッチアウト。その後3‐2のフルカウントから一発が飛び出しミスを帳消しにした。
8回表、先頭の1番日向がこの試合チーム4本目となる本塁打を右翼に放った。「変化球中心の配球だったので狙っていました」と2球目のスライダーを叩いた打球は右翼方向へ一直線。「打った瞬間入ると思いました」手応え十分の一発だった。
試合後のミーティングの様子 三原総監督(写真上)
「バントミスに走塁ミス。判断が鈍いし声も出ていない。チームとして一体感がない。ちゃんとやれ」スタンドから注視した選手の動きに納得がいかなかったようで、試合後選手を前に大声で一気にまくしたてた。点を取っても取り返される。攻守にミスが目立つ。本塁打4本と派手に攻めたが、それを除けば広島鯉城クラブとの数字はほぼ互角。4回表の6点がなければ結果は違ったかもしれない。「全国大会(クラブ選手権)出場は茨の道。結果だけにとらわれず一つ一つのプレーを大事にしてほしい」と三原総監督。MJG島根よ「勝って兜の緒を締めよ」だ。
MJG島根と共に戦ってきたチームバスは、この日がラストラン。5年間走り続けたバスに、選手も勝利をプレゼントし運行に感謝した。今月29日に開幕するJABA徳山(スポニチ)大会からは、新しいバスが運行を始める。